桃の節句の今日(3月3日)、志木市本町のギャラリースペースMで「桃とパルプとあかり展」が行われ、色彩豊かなつるし飾りとパルプ造形作家の高山しげこさんの“あかり”作品が展示された。
高山しげこさんは、千葉市出身で、文化服装学院ディスプレーデザイン科卒業。 大川修作氏に師事。 2001年よりパルプの表現を主とした、あかり作家として活動中だ。2013年に他界した大川師匠の意匠を受け継ぎ漉工房の代表を務めている。
同ギャラリーの奈良富子オーナーと大川氏は、十年来の友人でかつて同様の展示をしていた縁があり実現。この日、高山さんの工房なども取材するというNHKさいたま放送局のカメラも来て、来場者が多数いた。
埼玉県で唯一、このあかり作品の技法を持つという高山さんは、「針葉樹のバックにある月が、その後どのように上がっていくか、鑑賞者それぞれがストーリーを想像してほしい。風景も人それぞれの心に残っている場所と重なるようです」と説明してくれた。
あかりに描く月や猫は紙を切り張りするのではなく、型を作ってパルプを原料から叩いて漉いて、一点一点道具から制作し、乾かしては糊付けして乾燥の繰り返しという。星空や流れ星が裏面に描かれている作品もあった。心癒やされるやさしいあかり作品で、帰宅した家族や、例えば待ち合わせ場所で、人々の心を和ませるだろう。
●開催中〜3月5日(火)AM11:00〜PM6:00、最終日はPM5:00まで
ギャラリースペースM(埼玉県志木市本町1-2-2 エスポワール マーサ志木1F)
TEL&FAX 048-474-8486
高山さんの「漉工房」 http://e.umu.cc/sukikoubou/infomation/topics/topics.cgi
取材/ニュータイムス岩下“ジモアイ”隆