志木市本町3丁目の故横山武治さん(平成29年7月、85歳で没)の遺言公正証書により12月6日、市社会福祉協議会へ地域福祉に役立ててほしいと1億3300万円が遺贈された。
この日遺贈に立ち会った、いとこの三村さんによると、独居の横山さんが昨年4月、玄関で倒れていたのを読売新聞志木東部のスタッフが発見し通報。すぐに新座志木中央病院に救急搬送され1週間後に脳の手術がなされたが、同年7月に逝去された。
横山さんの母・ふみさんは特別養護老人ホームブロン(本町2丁目)に平成9年から数年間入所していた。ブロンの看護師に話を聞くと、横山さんは、生前母親から言われていたこともあって「人のためになりたい」と長年にわたりブロン周辺の草むしりを一人で行っていたという。
遺言公正証書には、「土地についてはお年寄りが集まれるような場所になってほしい。遺贈したお金は老人福祉事業に役立てていただきたい」と記されていた。
寄附を受けた谷合弘行志木市社会福祉協議会会長は、「故人の遺志を尊重し、高齢者福祉をはじめ地域福祉などに活用するため検討委員会を設置し、横山様の名前を冠にした基金を設けていくなど、その運用方法や活用方法を協議していきたい」とコメントした。
取材/ニュータイムス岩下“ジモアイ”隆