任期満了に伴う埼玉県議会議員選挙が4月7日投開票され、無所属で現職・鈴木正人氏(50)が5選を果たした。当日の有権者数は6万1610人(男3万388人、女3万1222人)。投票率は4年前の前回より3.91減の34.3%。

支援者と喜びを見せる鈴木氏(中央)=4月7日午後10時56分頃、志木市中宗岡1の選挙事務所で
支援者と喜びを見せる鈴木氏(中央)=4月7日午後10時56分頃、志木市中宗岡1の選挙事務所で

定数1に対し、志木市議会前議長で自民党推薦の新人・河野芳徳氏(40)が出馬し一騎打ちの激戦だった。香川武文志木市長や自民系・公明市議も新人を応援するという激しい戦いとなったが、草の根の選挙を展開した現職の鈴木氏(50)が約千票差で当選した。

 

昨年12月に不出馬を表明し、告示4日前に一転して出馬表明した鈴木氏は、「事前の準備や動員数から見て、正直申し上げて勝つ自信が全くなかった。草の根の手づくり選挙だけで勝つことができた。出馬表明した2日前くらいには不出馬を撤回するのはみっともないなという葛藤があった。上田知事からも励まされたが、まわりの方々から『やっぱり出てくれ』という多くの声を聞いて決断した。ひとり一人の県民の声というのはすごいなと感じた。私に対する期待をしっかりと受けとめた。本当にありがとうございます」と喜びを見せた。

 

勝因について鈴木氏は、「強いて言えば、市議・県議と23年間、繰り返してきたレポート配布、定期的な駅立ち、御用聞き自転車街宣をしてきた積み重ねがあって、皆さまが支持してくださった」とコメント。

 

「一旦は義母の介護の関係で政治の世界をあきらめようと決意したこともあるので、今後は実体験を基に介護離職の問題、在宅介護の苦労をしっかりと拾いあげて、包括ケアシステムづくりや施設整備の前倒しなど、やさしい街づくりを知事に提言していきたい」と鈴木氏は抱負を話した。

 

和光市在住という批判に対しては、「1日も早く(妻の)実家ごと志木市に引っ越したい」と考えを明らかにした。

 

●開票結果(敬称略)
 鈴木 正人(50)  無現⑤    10,820票

      河野 芳徳(40)  無新(自推) 9,846票
※7日午後10時16分、選管発表の確定得票数(無効票468、持ち帰り・不受理0)

 

 

取材/ニュータイムス岩下“ジモアイ”隆